この夏、約3年半振りに10枚目となるオリジナルアルバム「RHINOCEROS」をリリースするポルノグラフィティ。
“3さい”シリーズシングル「俺たちのセレブレーション」「ワン・ウーマン・ショー ~甘い幻~」「オー!リバル」を含む同作についてまさに制作最終段階まっただ中の想いを熱く語ってくれた――。
Profile
岡野昭仁(写真左:Vo.)と新藤晴一(写真右:Gt.)を中心に結成。1999年9月にリリースされたメジャーデビューシングル「アポロ」が大ヒットを記録し、一躍トップアーティストに。その後も数々のヒット曲を生み出す。昨年デビュー15周年を迎えた。9月3日から全37公演に及ぶ全国ツアーをスタートさせる。
岡野昭仁(以下、岡野)「そうですね。その間に出した『ALL TIME SINGLES』(15周年記念ベストアルバム。2013年11月20日リリース)ももう2年前でしょ。ずいぶん経っちゃいましたよね」
新藤晴一(以下、新藤)「実は約2年前の段階でもうオリジナルアルバムの準備は始めていたんですよ。ただ、15周年ということもあったし、新たに興味を持ってくれた人に対してこれまでの曲をカタログのように聴いてもらえるものを出したほうがいいんじゃないかという提案があったので、あのタイミングでは『ALL TIME SINGLES』を出したんですよね」
岡野「うん、そうですね、結構ありました。前回のアルバム(『PANORAMA PORNO』)以降、3回くらい曲作り期間があって、それぞれの期間で僕と新藤が15曲くらいずつ作ったりしてたので」
岡野「アルバム全体のコンセプトうんぬんではなく、とにかくいい曲を入れようと。今の時代、1曲1曲が強い、すべてがシングル級のものでないと、アルバムとしてなかなか手に取ってもらえない状況ですからね。ポルノグラフィティというものを
新藤「これが盛り上がらなかったらもうね、曲が悪いんじゃなく俺たちの人気がないんだよ(笑)。それくらい、絶対盛り上がるだろう曲になったと思います」
岡野「せっかく曲と詞を書ける人間が2人いるわけですからね。どちらかがパーソナルな深い音楽性を出したのなら、もう一方は求められているものをしっかり考えるっていう役割分担がいいかなと。時期やタイミングによっては、その役割が逆になる場合もあるとは思うんですけど」
岡野「そこはもうどうしたって幅広くなっちゃうというか。僕らは青春時代からずっとジャンルレスにいろんな音楽が好きだし、ポルノとしてもそういう音楽性でやってきましたからね。その振り幅は15年を経てもなお持ち続けるべきだなって」
新藤「うん。ただ、これは書いといてほしいんだけど、歌うことになったのは他薦ですから。自分で歌うと言い張ったわけじゃないですから(笑)」
新藤「曲作りの最中、だいぶ煮詰まってきた時に息抜きで作ったんですよ。なので自然とそういう雰囲気になったんでしょうね」
岡野「この曲はかなりハイカロリーの曲なので、めちゃめちゃ難しいです。歌ってるとどんどん生気が奪われていく感じがあって(笑)。とは言え、しんどい感じで歌ったらこの曲の良さは伝わらないので、その場にいる人を楽しませる気持ちで、とにかく頑張ってください」
新藤「テレビの花火中継で使ってもらえるくらい花火を強く意識した歌詞にしたので、歌もドカンと響かせてほしいなと思います」
岡野「こちらはリズム命。譜割りが結構複雑なので、音程よりもリズムをしっかりキープして、ノリを出しながら歌うことが大事じゃないかな。あと、この曲は“歌いんさい”というテーマでリリースした曲でもあるので、最後のところで出てくる“オーレーオー”のフレーズはぜひ皆さんで一緒に歌っていただきたいところではありますね」
新藤「この曲は劇場版アニメ『名探偵コナン 業火の向日葵』(4月18日公開)のために作ったんで、コナンや怪盗キッドのようにちょっとミステリアスな雰囲気で歌っていただくと、曲の雰囲気に合うような気がします。盛り上がってください!」
岡野「はい。昨年から僕らは“見んさい”“聞きんさい”“歌いんさい”をテーマにした3部作シングルをリリースしてきたので、その終着点となるアルバムは“サイ”がいいのではないかと。ダジャレみたいな感じですけど(笑)。ただ、“RHINOCEROS”という字面を見た時に感じた威風堂々としたかっこよさが、自信を持って作った曲たちが詰まった10枚目のアルバムにふさわしいような気もしていて。その力強さみたいな部分も含め、内容をタイトルで表現できたんじゃないかなと」
岡野「うん。今回も様々なアレンジャーの方々と一緒に制作したんですけど、前作の時にあった新たなトライアルという気持ちはそれほどなかったんですよね。アレンジャーとの関係が深く、濃くなったことで、まったく別の方向に舵を切るのではなく、16年やってきたポルノのイメージをいい形で進化させたアルバムが作れたなと思っているので」
新藤「そうそう。“賽(さい)は投げられた”という意味ですからね。アルバムタイトルとかツアータイトルを考えるのって難しいんですけど、今回は“さい”というテーマみたいなものがあったんで、そこに頼った感じです(笑)」
新藤「でしょ? ここしばらくね、皆に喜んでもらうためにイベントライヴでコスプレみたいなことをしたりとか(笑)、いろいろふざけたこともしてきましたけど、そもそも自分はガンズ(・アンド・ローゼズ)とかに憧れてバンドを始めたわけなんで。もうちょっとかっこつけてもいいかな、かっこつけたいぞと思って(笑)」
岡野「ツアーに関しても威風堂々としたステージをお見せしたいなとは思いますね。音楽ってやっぱりいいものだよなって、まずは自分たちで感じられるようなライヴができたらいいなと」
新藤「ライヴモードになった状態でツアーを周れるのはバンドマン冥利に尽きるものですしね。久しぶりのホールツアー、全力で楽しみたいと思います!」
岡野「16年目初のツアーだしね」
新藤「40代初のツアーだしね」
デビュー16年目に届けられる記念すべき10枚目のオリジナルアルバムは、メンバーのルーツを感じさせる骨太なロックチューンから、心地良いポピュラリティをまとった楽曲まで、幅広い音楽性が存分に詰め込まれた仕上がり。バンドとしての地力をより強固にすると同時に、柔軟な進化も遂げた本作にはポルノグラフィティの“今”が鮮烈に刻まれている。“3さい”シリーズシングルの「俺たちのセレブレーション」「ワン・ウーマン・ショー ~甘い幻~」「オー!リバル」や、インストナンバーを含む全14曲を収録。
SMEレコーズ
楽曲タイトル | 歌詞 | マイうた |
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ANGRY BIRD | ||
オー!リバル | 歌詞 | マイうた |
Ohhh!!! HANABI | ||
wataridori | ||
Hey Mama | ||
俺たちのセレブレーション | 歌詞 | マイうた |
Stand Alone | ||
ワン・ウーマン・ショー ~甘い幻~ | 歌詞 | マイうた |
ソーシャル ESCAPE | ||
バベルの風 | ||
AGAIN | ||
Good luck to you | ||
ミステーロ |
楽曲タイトル | 歌詞 | マイうた |
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サウダージ《生演奏》 | 歌詞 | マイうた |
アゲハ蝶《生演奏》 | 歌詞 | マイうた |
オー!リバル | 歌詞 | マイうた |
ミュージック・アワー | 歌詞 | マイうた |
メリッサ | 歌詞 | マイうた |