日本を代表するバンドとして第一線で走り続けているサザンオールスターズが、今年デビュー40周年の節目を迎えた。 それを記念し、プレミアムアルバム『海のOh,Yeah!!』をリリースするほか、2019年春には全国ドーム&アリーナツアーも決定! 音楽に対する思い、今回のアルバムについてなど、桑田佳祐から話を聞いた。
Profile
メンバーは桑田佳祐、原由子、関口和之、松田弘、野沢秀行。1978年のデビュー以来、常にトップを走り続けてきた日本を代表するロックバンド。『いとしのエリー』『TSUNAMI』ほか誰もが知っているヒット曲多数。今年40周年を迎え、8月1日にプレミアムアルバムをリリースするほか、2019年春には全国ドーム&アリーナツアー開催が決定している。
20年前が“Yeah!!”で、今回は“Oh,Yeah!!”なんですが、これは正直なところ、偉大なるマンネリズムでもあるんですけど(笑)。でも今回、“Oh,Yeah!!”を“オヤー”と読んでもらうと“海の親”、つまり“産みの親”にもなり……。(桑田佳祐。以下同)
そうなんです(笑)。ちなみに20年前の『海のYeah!!』の時は“SEA SIDE”と“SUNNY SIDE”で、あの時もそうだったんですが、厳密に曲を2つのカテゴリーに分けた、ということでもないんですけどね。
まずはレコーディングの仕方でしょうね。アナログからデジタルへ、というね。さらにサザンオールスターズとしての“世の中との向き合い方”や“闘い方”も、前とは違ってきているんじゃないですかね。
それこそ『勝手にシンドバッド』とか最初の頃は、世の中的にも歌謡曲が全盛でしたので、そこと一緒にされて「サザンも歌謡だよね」と言われないよう抗っていたとこがあったんです。でも時代は変わって、歌謡曲という名のジャンルや文化が完全に後退したかのように思えました。音楽をやる人たちは“アーティスト”と呼ばれるようになって…。僕ら自身は“ア−ティスト”と呼ばれることは好きじゃないんだけど、抗う相手も以前とは違っていったんですよ。でも、改めて僕が言うのもなんですが、サザンオールスターズのこれまでの歴史の良いところは、たとえ変化が絶えなくても、常に仮想敵を見つけつつ、何かに向かっていけてるところだと思うんですよ。
DISC-1に『01MESSENGER~電子狂の詩(うた)~』という曲が入ってますけど、これなどまさに、以前とは違う相手に、違う闘い方で向かっていったものですし。
サザンオールスターズというのは一本の道というより、その都度その都度、突貫工事で切り抜けてきた感覚でもあるんです。メンバ−同士で助け合ったのはもちろんですが、自分達だけでやってきたわけではなく、まわりのスタッフが力になり助けてくれて。大事なところではひょいっと抱き上げてくれたりしたし、そういう意味では、関わってくれたみんなの歴史でもあるんですよ。
そうですね。特に若い頃は、「どうしよう?」って皆で頭を抱えたこともありましたけど、そこは共同責任じゃないですが、誰か1人が背負うんじゃなくて、辛いことは分散させて、そのかわり、嬉しい気持ちはみんなで反射し合うというか、そんなふうにやってきたところはありますよね。
この曲は、“アイドル”という存在を想いながら作りました。僕自身も十代の頃は、憧れの存在はいました。例えば洋楽なら、デヴィッド・ボウイとかね。でも、その頃の憧れを支えてくれた存在というのは、どなたにもいらっしゃると思うんですね。そして、そうした存在が自分の気持ちを受け止めてくれたからこそ、やがて大人にもなれたというかね。
でも大人になっても、僕なんかの場合は“青春のモラトリアム”とでもいいますか、今でもその頃の気持ちと繋がっていたりもするわけなんですよ。でも、そうじゃないと歌は作れないのかもしれません。
最近つくづく思うのは、「いかに悲しく辛い時期でも、音楽にはそれを乗り越える力がある」ということなんです。そんな説を、僕は最近、唱えているんです。もちろん、こんなこと言ってられるのも、サザンオールスターズを応援してくださる方々がいてくれるからですし、その幸せを感じつつの40周年ですけども。
“Daddy”side&“Mommy”sideと銘打った2枚組のプレミアムアルバム。大ヒットアルバム『海のYeah!!』から20年の時を経て放たれる今作には、新曲3曲に加え、『TSUNAMI』『LOVE AFFAIR~秘密のデート~』をはじめとする大ヒットシングルなど全32曲を収録。
タイシタレーベル/ビクターエンタテインメント
[8/1発売]楽曲タイトル | 歌詞 | マイうた |
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