現在、全国18カ所34公演のホールツアー『Love Like Pop vol.19』真っ只中のaiko。ツアー直前に到着したアルバムには、「あたしの向こう」「プラマイ」「もっと」ほかシングル曲はもちろん、新曲も収録。アルバム制作の裏側についていろいろ話を聞いた。
Profile
1998年7月にシングル「あした」でメジャーデビュー。以降、「花火」「カブトムシ」「シアワセ」「KissHug」などヒットシングルを世に送り出し続けている。昨年開催された自身最大規模のライヴハウスツアーと、3年振りの野外フリーライヴの模様を収録した最新映像作品『ROCKとALOHA』が発売中。現在、18カ所34公演の全国ホールツアー『Love Like Popvol.19』で各地に夢のような時間を届けている。
aiko「今回のアルバムは、ここ1、2年くらいの間にできた曲が集まっているんですけど、その時々のモードが反映してるところもあるなって思いました。早口だったり言葉が多かったり」
aiko「そうそう。前作(アルバム『泡のような愛だった』/2014年5月28日リリース)でもそういうところはあったんですけど、今回はそれにも増して言葉が多いと思いますね。思ったことを全部歌詞にしようと思っていたので。『冷凍便』とかは歌うのが大変でしたね(笑)。『かけらの心』には“気をつけてねと”っていうフレーズがあるんですけど、何度やってもそこを“気をつけねてと”って歌ってしまう変なループに陥ってしまったこともありましたね」
aiko「OSTER projectさんと川嶋可能さんのお2人にアレンジをお願いした曲で構成されたアルバムは今回が初めてなんです。なので制作を始めた段階から、また違った雰囲気を持つ1枚になるなって思いました。アレンジャーさんとたくさんお話をしていく中で、新鮮なアレンジがたくさん生まれたのが面白くて楽しかった。新しいチャレンジをすることには不安がつきまとうところもあるけど、仕上がったアルバムを聴いた周りのスタッフの皆さんが“ちゃんとaikoの音になってるよ”って言ってくださったので、ほんとに良かったなって思いましたね」
aiko「そうですね。自分にしかわからない微々たることかもしれないけど、“こうやって歌ってみたらどうなるかな”っていう変化はいろいろ試しましたね。でも、最終的にはやっぱり自分から自然と出てきたものがいいなっていう判断になることが多いんですけど」
aiko「ありがとうございます。嬉しい! あとね、今回はキーのレンジをまったく考えずに書いた曲ばかりなんですよ。だから、気づいたらファルセットを使うくらい高いキーの曲が多くなってしまって。ライヴで歌うことを考えると、ちょっと低いほうがいいんじゃないかっていう意見もあるとは思うんですけど、でも今の私が歌いたいのはこの形だし、キーを下げると鳴りが変わってしまうんですよね。なので今回はそのまま届けようって思いました。もちろん歌う大変さはあるんやけど、それをいかにクリアしていくかが私にとっての目標でもあるし、そういう挑戦をしている時は凄く楽しいですしね」
aiko「以前出した『beat』もサビがファルセットだったんですけど、『信号』のほうがキーが高いですね。CMで流れてきても一瞬“誰!? あ、aikoなんだ”って思ってくれた人も多かったみたいで」
aiko「いや! 最近、aikoの曲を歌ってくれている動画をネットで観ることがあるんですけど、皆めっちゃ上手なんですよ! 今までカラオケのコツを教えてくださいって言われた時、何回も歌って自分の中に曲の世界を取り込んでくださいとか調子に乗って言ってましたけど(笑)、そんなん言わなくても皆、自分のものにして歌ってくれてるから。ほんとに感動しちゃうんですよね」
aiko「また~(笑)。この曲のサビはほとんどがファルセットで、最後に実音でバーンと歌うとハマるようには作っているんですけど、全部実音でもいいし、全部ファルセットでもいいし、自分なりにアレンジして歌ってもらえたらいいなとは思うんですよね。何より楽しんで歌うのが一番大事やと思います。楽しんでいるうちに、自分なりの歌い方が見つかると思うし」
aiko「この曲は感情の込め方がちょっと難しいところで。全面に感情を出しすぎると音程を取るのが難しくなるし、テンションを上げすぎると後半でへたってしまうんです。だからね、他人に悟られない悲しみを意識するといいかも。顔には出してないけど、実は今日めっちゃ落ち込んでる、みたいなことが学生時代にあったじゃないですか(笑)。そういうのを意識して、針の穴くらいの隙間から感情を真っ直ぐ出す感じで歌うといいんじゃないかな。いやでも、これも思うがまま歌ってくれたら嬉しいです!」
aiko「私の歌詞には“夢”という言葉がたくさん出てくるし、こうやってアルバムを作ること自体が私にとっては夢を紡いでいるようなものなんです。これからもきっと夢を食べて生きていくんやろうなとも思えたので、可能という意味もある“May”と“Dream”をくっつけて、造語なんですけど“夢が叶う”といった意味を込めたタイトルにしました。あとは、5月にリリースされるしね(笑)」
aiko「そうそう。昔はリリースされた季節を盛り込んだアルバムタイトルをつけていたことがあったので、ちょっとそれに戻ったというか。タイトルを見れば、その季節、その時期に自分が何をしていたかがパッと思い出せるし、皆にもそういうアルバムになってほしいなと思って」
aiko「レコーディングをしている時からライヴのことを考えてワクワクする気持ちがあったので、私も凄く楽しみです。皆からもらえる刺激を大事にしながら、体調万全で頑張りたいと思います!」
約2年振りにリリースされた12枚目のオリジナルアルバム。「あたしの向こう」「夢見る隙間」「プラマイ」「もっと」といったヒットシングル曲を含む、全13曲が収録されている。初回限定仕様盤Aには、昨年開催のカウントダウンライヴ『Love Like Pop vol.18』の映像を収録したBlu-rayが、初回限定仕様盤Bには同内容のDVDが同梱。初回限定仕様盤Cには、「寒いね...」「二時頃」「恋のスーパーボール」「恋愛ジャンキー」をライヴアレンジで再録した特典CDが付属される。
ポニーキャニオン
[5/18発売]楽曲タイトル | 歌詞 | マイうた |
---|---|---|
何時何分 | 歌詞 | マイうた |
あたしの向こう | 歌詞 | マイうた |
冷凍便 | 歌詞 | マイうた |
もっと | 歌詞 | マイうた |
信号 | 歌詞 | マイうた |
夢見る隙間 | 歌詞 | マイうた |
愛だけは | マイうた | |
好き嫌い | 歌詞 | マイうた |
かけらの心 | 歌詞 | マイうた |
大切な今 | 歌詞 | マイうた |
合図 | 歌詞 | マイうた |
プラマイ | 歌詞 | マイうた |
蒼い日 | マイうた |