
話題作の放送開始にあわせて主題歌が大きな支持を集めた今夏、『ダンダダン』第2期のオープニングテーマ、アイナ・ジ・エンド「革命道中 - On The Way」が堂々の1位を獲得!オカルト×青春という作品の世界観に寄り添った幻想的なメロディがリスナーを魅了し、エンディング・テーマのWurtS「どうかしてる」も6位にランクインしました。
また、全6話ながら大きな話題となった『タコピーの原罪』も健闘し、オープニングのano「ハッピーラッキーチャッピー」が2位にランクイン。“救いを求める声”を歌詞に込めたダークポップ×エモロックな一曲として注目を集めました。続く3位は『光が死んだ夏』のオープニングテーマ、Vaundy「再会」。原作漫画を読んだときに感じた、ページをめくるごとに何が起こるかわからない不安感をそのまま曲にしましたという、不穏なイントロから始まる本楽曲は、サビで青春×夏の爽快感を感じさせるメロディへと展開。作品の世界感と響き合う構成が支持され、繰り返しこの曲を楽しむファンが増えています。
そして、意外な動きを見せたのが、アニメ『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』の主題歌、キャンディーズ「銀河まで飛んでいけ!」。昭和の楽曲でありながら、今回のタイアップで若い世代に再発見され、歌唱数が急上昇。ランキング圏外から飛躍的に順位を上げて10位を獲得、アニメをきっかけとしたリバイバルヒットとして注目を集めています。
| 順位 | 曲名 | 歌手名/番組名 | 歌詞 | マイうた登録 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 |
©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会 |
革命道中 - On The Way | アイナ・ジ・エンド ダンダダン |
歌詞 | マイうた |
| 2 |
©タイザン 5/集英社・「タコピーの原罪」製作委員会 |
ハッピーラッキーチャッピー | ano タコピーの原罪 |
歌詞 | マイうた |
| 3 |
©モクモクれん/KADOKAWA・「光が死んだ夏」製作委員会 |
再会 | Vaundy 光が死んだ夏 |
歌詞 | マイうた |
※ランキングは、オリジナルコンテンツを総合したランキングになります。
※カラオケランキング集計期間:2025年9月1日~9月30日
今季の配信コンテンツ視聴者数ランキングは、人気作の続編が上位を占め、納得感のある結果となりました。首位はカラオケランキングと同様、『ダンダダン』第2期。同作は前作も視聴者数ランキングで1位、Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)が手掛けたオープニング主題歌「オトノケ」がカラオケランキングで1位を記録しており、2期連続で作品・主題歌の両面での人気の高さを示す結果となりました。
一方、『怪獣8号』はオープニング・エンディングともに洋楽のためカラオケランキングでは振るわなかったものの、視聴者数ランキングでは2位にランクイン!『ゴジラ-1.0』の世界的ヒットによる怪獣ブームを背景に、第1期から国内外で盛り上がりを見せており、引き続き大きな注目を集めました。また、カラオケランキングで3位となった『光が死んだ夏』は、配信プラットフォームが限定的であったためか、視聴者数ランキングでは8位とやや控えめの順位に。
このほか、アニメ『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』は、視聴者数ランキングでは圏外でしたが、オープニングテーマのナナヲアカリ「ムリムリ進化論」がカラオケランキング14位を獲得。ラブコメ作品の明るくポップな主題歌は、カラオケにおいて毎クール一定の人気を得る傾向がうかがえます。
| 順位 | 作品名 ※()内の最新作を含むシリーズ | 視聴者数pt |
|---|---|---|
| 1 | ダンダダン(ダンダダン 第2期) | 1331 |
| 2 | 怪獣8号(怪獣8号 第2期) | 731 |
| 3 | タコピーの原罪 | 634 |
| 4 | SAKAMOTO DAYS(SAKAMOTO DAYS 第2クール) | 517 |
| 5 | Dr.STONE(Dr.STONE SCIENCE FUTURE 第2クール) | 502 |
| 6 | その着せ替え人形は恋をする(その着せ替え人形は恋をする Season 2) | 440 |
| 7 | 薫る花は凛と咲く | 330 |
| 8 | 光が死んだ夏 | 262 |
| 9 | サイレント・ウィッチ(サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと) | 216 |
| 10 | 盾の勇者の成り上がり(盾の勇者の成り上がり Season 4) | 187 |
| 11 | ウィッチウォッチ | 182 |
| 12 | ガチアクタ | 168 |
| 13 | よふかしのうた(よふかしのうた Season2) | 163 |
| 14 | 水属性の魔法使い | 153 |
| 15 | 出禁のモグラ | 151 |
| 16 | 追放者食堂へようこそ! | 147 |
| 17 | 地獄先生ぬ〜べ〜 | 140 |
| 18 | ぐらんぶる(ぐらんぶる Season 2) | 139 |
| 19 | 雨と君と | 137 |
| 20 | おそ松さん(おそ松くん)(おそ松さん(第4期)) | 135 |
出典:GEM Partners「エンタメリーチトラッカー」(掲載ptは小数点第1で四捨五入)
調査対象期間:2025年7月1日~9月中旬
■「エンタメリーチトラッカー」調査概要
【調査方法】インターネットアンケート
【調査対象】日本在住の15~69歳の男女
【延べ回答者数】週次約24,500人(日次 約3,500人)
※上記のサンプル数で日次調査を実施し、週次で集計
【集計期間】月曜~日曜
【数値重みづけ】総務省発表の人口統計を参考に回答者を性年代別に重みづけ
【集計方法】
リーチしたエンタメ(映像/マンガ/書籍/家庭用ゲーム/アプリゲーム/音楽[アーティスト]/ラジオ・ポッドキャスト番組)について自由回答方式で日次の頻度で聴取し、GOD(GEM Original Database)に基づき体系的に整理・名寄せしたうえ、週次単位(月曜~日曜)で集計を実施。聴取したエンタメのうち、映像コンテンツにおける定額制動画配信サービスを利用して視聴したコンテンツのみを対象としている。映像コンテンツごとの視聴したシーズン数やエピソード数等は区別せず、一部でも観たと回答した人を視聴者としてカウント。また、劇場/テレビ版や海外/国内版も同一コンテンツとしてカウント(一部例外あり)。複数回観ても1カウントとしている。
※名寄せ辞書のアップデートに伴い、過去に遡って値が修正されることがあります。
吉田 尚記さん
結さん
2016年より配信されているネット番組で、正式名称は「僕たちは新作アニメのプロモーション映像を3時間かけて一気観したらどのくらいつづきをみたくなるのだろうか?」。ニッポン放送のアナウンサーである吉田尚記と共に、新作アニメのPVをまとめて視聴する企画。毎クール多くのアニメが放映される中、「タイトルだけ確認して本編見ない」「そもそも作品ある事知らなかった」という所謂「ゼロ話切り」を世の中から撲滅する為始められた。2016年秋アニメより開始され、以降クールが始まる直前に開催されている。PVはそのクールのアニメだけでなく、劇場版・OVAも紹介される。ニコニコ生放送・バンダイチャンネルを始めとするメディアで配信されている。
吉田アナ: 今シーズンのアニソンランキングは定番が強く、順当な結果になりましたね。
結さん: 1位の「革命道中」や2位の「ハッピーラッキーチャッピー」は、歌い方にかなり癖がありますよね。特に「革命道中」のサビなんて、まさに“がなる”(大きな声を張り上げる)ような歌い方で、一度歌ってみたくなる気持ちもわかります。ショート動画でも耳にすることがかなり多かったので、聴き馴染みがあるぶん、難しい曲でも挑戦してみようと思えるのかもしれません。
吉田アナ: しかも、似た雰囲気の曲が他にないんですよね。アニソンの魅力は、流行に左右されず“良いかどうか”で上位に入ってくること。その結果、ランキングを見ても全然かぶりがなくて、すごく面白いなと思います。
結さん: 個人的に嬉しかったのは、『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』の「銀河系まで飛んで行け!」が10位に入ったことです。作品では一小節分ぐらいしか流れないじゃないですか。にもかわらず、カラオケで挑戦しようと思う人がいるのは驚きですよね。普通なら絶対歌えないはずなのに(笑)。「この歌、キャンディーズなんだ!」と新しく知る世代も多いはずで、作品の強さを感じました。
吉田アナ: それで言うと、エンドクレジットに「作曲:吉田拓郎」と出てくるのもインパクト大でした。まさか『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』で吉田拓郎の名前を見ることになるとは思わなかったです。
結さん: それと、アニソンタイアップがついて、ここからバンドがひと跳ねしたらいいな!と思っていた若手バンドの活躍も嬉しいですね。 今回惜しくもランク外とはなりましたが、おいしくるメロンパン、名誉伝説、yutoriといったバンドは、アニソンをきっかけにもっと大きく羽ばたいてほしいです。Jロックファンとしてもワクワクします。
吉田アナ: アニメと音楽のハマり具合で言うと、『その着せ替え人形は恋をする』のエンディング「Kawaii Kaiwai」も印象的でした。中田ヤスタカさんのやりたいことが作品にうまく合っていましたよね。逆にオープニングのスピラ・スピカ「アオとキラメキ」は、すごく“THE 幹葉”という感じで、対比が面白かったです。
結さん: 『その着せ替え人形は恋をする』のオープニングは1期からスピラ・スピカが担当しているので、作品にいい色がついていて、2期も引き続き担当してくれたのはファンとして本当に嬉しいです。
吉田アナ: 配信コンテンツの視聴者数ランキングでは、ジャンプ系作品の強さが際立っていましたね。1位の『ダンダダン』から5位の『Dr.STONE』まで、まさに無敵の存在感です。
結さん: たしかに、少年誌・青年誌系の作品が上位を占めていましたね。
吉田アナ: 一方で『タコピーの原罪』はテレビ放送がなく配信限定でしたが、それでも大きな話題になりました。このほか、『薫る花は凛と咲く』や『光が死んだ夏』といった作品がスマッシュヒット。さらにREGZAの視聴データを活用した「Anime Data Award」2025年夏アニメ新規作品部門では『水属性の魔法使い』が1位を獲得するなど、今回のランキング以外でも注目作が多いシーズンでしたね!