俳優としてだけでなく、音楽アーティストとしてもその存在感を遺憾なく発揮している菅田将暉。約1年3カ月振りとなる2ndアルバム『LOVE』は、豪華な楽曲提供者を迎え、様々な“愛”を感じる1枚だ。そして今回、カラオケを一緒に盛り上げるJOYSOUNDサポーターにも就任。そんな彼が巻頭インタビューに登場!!
Profile
2009年『仮面ライダーW』でデビュー。2017年から音楽活動を開始。今年5月にリリースした『まちがいさがし』は各配信サイトで1位を席巻し話題に。8月からは『菅田将暉 LIVE TOUR 2019“LOVE”』を開催。「星新一さんの短編集や『世にも奇妙な物語』のように、1個1個別の物語を演奏して、最終的に僕が浮かび上がるものにできたらと思っています」と語る。
この制作中は、会いたい人に会えただけでなく、やりたいことをやれたので、本当に贅沢で幸せな時間でした。ただ、いざ全曲完成して並べてみたら、あまりにもいろんなタイプの曲が出来すぎて、どうしたらまとまるのかわからないくらいの問題児ばかりで大変でした(笑)。
今作の収録曲は、どれもバラバラなことを歌っていると思っていたんですが、『キスだけで feat. あいみょん』は恋愛を、『ロングホープ・フィリア』は友愛を、そして友達に子供が生まれたことを受けて作った『ベイビィ』など、すべて自分と誰かの間にある“愛”がテーマになっていることに気づいたんです。その瞬間、タイトルには『LOVE』がふさわしいと思いました。
完全に僕の趣味です(笑)。この方たちはみな、人のエネルギーや、感情が生まれた瞬間の気持ちを凄く大事にしている人たちなんです。それは、僕もそうしているからこそ、共鳴するのかもしれません。たまにお芝居をしているからこそ、ドキュメンタリーを見ていると、どうしても“勝てないな”と思う瞬間があるんです。でも、決してそんなことはなくて、作り物じゃないとできないエモーショナルがあるんですよ。この前、吉田拓郎さんのライブに行った時に、60代、70代の方たちが拳をあげて“拓郎!”って叫んでいたんです。このエネルギーって、僕らの世代にはあまりないなと感じたんですよね。だからこそ、誰に何を言われようと、好きなものは好きだという気持ちを提示できるような、芯がある人が好きだなと思いました。
めちゃくちゃ影響されますね。僕の身体は基本、石崎ひゅーいからできています(笑)。僕は、彼が人に自分の気持ちを伝える表現の仕方が大好きなんですよ。最初にライブを見た時に、歌っているさまがまさに“演劇”だったんです。そんな自分をコントロールしつつも、はみ出ようとしているところが大好きなんですよね。
いつもひゅーい君と一緒に曲を作ると、すぐにノスタルジーに走る傾向があるんです。必ず切ない方向になって、すぐに泣くのを我慢しているような曲になるんですよね(笑)。実際は作業も楽しいし、普段も楽しく遊んでいるから、その要素はないはずなんですよ。でも、音楽になると切なくなるんです。さらに、その曲をステージの上で歌うと、ふと、寂しくなる瞬間もあって、“なにやってるんだろう”って思うことが多々あります(笑)。
監督って、本当に大変なものだから、安易に手を出してはいけないと思っていたんです。でも、MVという体だったこともあって挑戦してみたら、ひゅーい君と出会った時に最初に作ってくれた思い出深い『クローバー』という曲だったこともあり、結果的に47分の大作になってしまいました(笑)。それに、多くの人たちに見られる(MVやジャケ写など)大事な外見は、身内で固めたかったんです。
そうですね。表現というものは、発表した瞬間、自分の手を離れてしまうものが多いから、音楽活動というパーソナルなものは、自分の監修の域が届く距離の中で作り上げたかったんです。
そうなんです。他にも僕の周りには、曲も、写真も、撮影も映像も作れる人がいるので、いいものができる自信があったんです。実際に素敵な1枚となりました。
同世代で自分で責任をもって、表現しようという人と出会えたのは凄く幸運なことだと感じました。さらに、“みょん”は曲を作るスピードが凄く早いんですよ。今回ご一緒した方みなさんそうなんですが、気持ちや見たであろう風景を言葉にするのが凄く上手。なかでもみょんはいい意味で “化け物”だなって思ったんです。だって、この曲なんて、ひゅーい君とみょんと3人で、公園でギター抱えて遊んでいた時に、何か思いついたのかスマホを取り出しておもむろに歌って録音しだしたんです。それがこの曲だったんです! “こいつはとんでもないな”って思いました。
この曲は米津君とごはんを食べている時に、次はどんなことをやろう、こんなことをしたいと話しながら作りました。完成した曲のデモを聴いた瞬間、歌い手として、人のためにちゃんと歌えるようにならないといけないと、初めて思ったんです。この曲はドラマ『パーフェクトワールド』の主題歌としてオンエアされているんですが、ドラマで流れるたび泣いてしまうんですよね。毎回、凄くいいところでかかるんですよ!
ボイトレの先生に教わったんですが、サビに2音目でキーが上がるところは、力むのではなくて言葉に力を入れて歌えば凄く気持ちよく歌えるんです。僕自身、この事実を最近知ったのでライブで実践したいと思っています(笑)。
よく行きますよ。多い時は週8回くらい(笑)。よく行くバーのスタッフさんや友達と一緒にいろんな歌を歌っています。最近練習しているのは米津君の『Lemon』。めちゃくちゃ難しくて大変なんですが、いつか本人の前で聴かせたいと思っています(笑)。
カラオケほど、自分で好きな歌を楽しく歌えるワガママで最高な空間はないので、喉にいいから揚げや飲み物を摂りつつ、思いきり楽しんでくださいね!
TEXT:Kana Yoshida
1年3カ月振りのオリジナルアルバム。楽曲提供にはあいみょん、秋田ひろむ(amazarashi)、石崎ひゅーい、柴田隆浩(忘れらんねえよ)、志磨遼平(ドレスコーズ)、米津玄師など豪華な面々がずらっと並ぶ。圧倒的な曲の強さを凌駕する表現力と、楽しそうに歌う姿がとても印象的だ。完全生産限定盤のブックレットにはレコーディングのオフショットを収録している。
ソニー・ミュージックレーベルズ/EPICレコードジャパン
[7/10発売]楽曲タイトル | 歌詞 | マイうた |
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まちがいさがし | 歌詞 | マイうた |
クローバー | 歌詞 | マイうた |
ロングホープ・フィリア | 歌詞 | マイうた |
7.1oz | 歌詞 | マイうた |
ドラス | 歌詞 | マイうた |
つもる話 | 歌詞 | マイうた |
キスだけで feat. あいみょん | 歌詞 | マイうた |
りびんぐでっど | 歌詞 | マイうた |
TONE BENDER LOVE | 歌詞 | マイうた |
あいつとその子 | 歌詞 | マイうた |
ベイビィ | 歌詞 | マイうた |