- 黒澤まどか
- “弟の姉”名義でニコニコ動画の「歌ってみた」で活躍するほか、シンガーソングライター兼ボカロPとしても活動する黒澤まどか。高音域を操る歌い手として人気を誇る彼女の音楽に対する取り組み方を聞いた!
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- Profile
- “弟の姉”名義でニコニコ動画の「歌ってみた」で活躍するほか、シンガーソングライター兼ボカロPとしても活動。代表作に「Chilledren」「黒髪少女」などがある。「初音ミクの消失」歌ってみたが収録されたアルバムも発売中。
Special Interview
- 「歌ってみた」を始めたきっかけは何ですか?
- 黒澤まどか「初めて聴いた“歌ってみた”は、ゴム氏の『おっくせんまん!』です。そこから色々な方がアニソンやボカロ曲を歌っているのを聴いて、歌い手も聴き手も皆楽しそうなのがとても素敵で、自然と“自分もそこに混ざりたい”と思い、いつの間にか歌っていました。最初の投稿は弟2人との“アニソン歌ってみた”でした。その後、ソロでも投稿するようになりました。人よりも面白いことをしたいという欲求から、いつしか普通に歌うより替え歌で歌うことが多くなりましたね。また、通常歌唱の『初音ミクの消失』ではその原曲の早口言葉の難しさから話題となり、様々な媒体から取材を受けさせていただきました」
- 2013年にボカロPデビューを果たしましたが、歌詞やメロディなど、どんな部分にこだわっていますか?
- 黒澤まどか「凝っている点は、今の時点ではテーマとメッセージでしょうか。こんな曲だよ!っていうのを幅広い年齢・立場の方にできるだけわかりやすく表せるように努めています。あと、ひとつだけ絶対に譲れないのが、“自分で歌えること”。音域やリズムや譜割など含め、自分で歌うことができるものだけを制作しています。ボカロ曲なのだから人間が歌う前提でなくても良いのではないか、ボカロにしかできない楽曲もあるべきだ、とも思っていますが、私が作るボカロ曲においては一貫して、人間が歌えるものでありたいのです。それは、私が“歌ってみた”の人間でもあることから、ボカロ歌唱の良さと人間歌唱の良さ、双方を多くの人に楽しんでもらいたいと願っているからでもあります」
- VOCALOID™楽曲、“歌ってみた”含めた投稿曲について、どんなところに注目して作品を楽しんでほしいですか?
- 黒澤まどか「どの動画においても、あまり深く考えずに観て聴いてみてください。そこで興味を持ってもらえたものがあったなら、繰り返し楽しんでいただけたらうれしいです。その過程で、ちょっとした遊び心などにも気づいてもらえたらなぁと」
- 普段カラオケに行きますか?
- 黒澤まどか「学生の頃は、カラオケへはできる限り少人数で行き長時間がっつり歌っていましたね。だってカラオケって、人数が多ければ多いほど歌える曲が少なくなるでしょう、料金は同じなのに。そうやって最少の支出で最大限に時間を活用できることを目指していたら、いつのまにかヒトカラになってしまいました(笑)。でも今は色んな人の歌を聴きたいので、大人数の方が好きかな?」
- どんな曲を歌いますか?
- 黒澤まどか「その時の気分で色々なものを歌います。ボカロ曲に限らず、男性歌唱アニソン、80年代曲、ラップ調の曲、アイドル曲など。今までの歌唱回数の統計をとるとしたら、太田裕美氏の『木綿のハンカチーフ』が一番多いかもしれません。都会と田舎で心すれ違う恋人を表している歌なのですが、すごく心に沁みる歌詞なんですよ、一見4番で彼が彼女を突き放しているように思えるのですが、実は3番の最初の時点で心変わりしているのがわかります。相手が化粧をしていないことを指摘しているのは、もう既に都会の雰囲気にもまれて彼女が野暮ったく見えてしまっているのでしょう。とても切ないです」
- 今後の予定は?
- 黒澤まどか「ボーカロイド楽曲、“歌ってみた”の2つのカテゴリの動画発表を基盤とし、これからも発信していきたいと思います。基本的に草が生えたらうれしいタイプなので、色々なツッコミをいただければと。人によって感じ方というものは全て異なるので、どんな反応も私にとっては次のステップへの糧となります。自分の知らない視点や感情は、ファンに教えていただくことが多いですね。今はニコニコ動画やツイッターなどで、多くの人の声を聞くことができるので、身近に皆がいてくれる気がして安心します。これからも私が発信したものへの反響や声を楽しみにしています」
Artist Songs
- ※「VOCALOID™」「ボーカロイド」「ボカロ」はヤマハ株式会社の登録商標です。
- ※「初音ミク」はクリプトン・フューチャー・メディア株式会社の登録商標です。